EPSON HC-45 (PX-4+)

このブログでは初お披露目となる、EPSONのHC-45。

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しばらく前から手元にあったのだけれども、ACアダプタ繋げて電源入れても無反応だったため「とりあえず後回し!」と思ってそのまま放置していたw

HC-88の事も少し落ち着いてきたので、詳しく見てみようかな…と。

 

HC-45……特に「どうしてもHC-45が欲しい!!」と思って手に入れたわけではない。なんとなく流れていくのを見ていて「え?HC?HC-45?45って何?」くらいの感覚で手をだしてしまった。おかげで前知識がゼロの状態からのスタート。そもそもHC-40とHC-45、何が違うのかすら理解してないw

 

まずとっても気になる液晶の見た目。

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もうね、ビネガーシンドロームを修理して偏光板を取り替えた液晶にそっくり!

これがノーマルですって言われても騙されないよオジサンは!!

でもネットで「EPSON HC-45」で検索してみると、やっぱり同じ色してる。

へー、こんな色の液晶を使う事もあるのね…。

 

HC-45自体、昔のOh!HCなどを見ても型番として出て来ない。HC-40/41となっていて、45は存在すら明かされていないのだ。一体、どこで使われていたのかな…。

ちなみにエプソンの消耗品販売のページではHC-45の型番を見る事が出来る。いまだにプリンターのインクリボンを扱っているらしい。なるほど…。

 

 

で、見た目はそっくりなんだけど、ちょこちょこ違いがあるなぁ…って感じていた。

まず裏面のROMを装着する窓から見えるROMソケット。

これの数が違う。

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↑これはHC-40のソケット。ROMが三つ見えているけれども、いわゆるROMカプセルのソケットは左側の2つ。今はAREA V2.0(何モノ?)とBASICとが刺さっている。

 

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↑そしてこちらがHC-45のソケット。ROMカプセルが3つある。一番右側にある「PBAK1」と書かれたROMにBASICが入っている。

もっと気になるのが、ディップスイッチの位置とかサブCPUのリセットスイッチ(赤いヤツ)の位置が全く違う。ということは、HC-40とHC-45では基板構成がだいーぶ違うって事?そんな面倒な事してまで作られたHC-45って…ナニモノ?!

 

メンテナンスしようかな…と思い、分解してみたら「見たことあるのに見たこと無い感」がすごいして、思わずHC-40と比べてみてしまった。

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↑こちらがHC-40を分解した時の写真。そうそう、こんな感じの基板だった!

 

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↑こちらが今回の主役、HC-45の基板。ほら!なんとなく似てるけど別物感あるでしょ!

こりゃ違和感感じるはずだ。

そして真っ先に目がいったのはこちら。

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ボードに印刷された「PINE II」のマーク!

海外のドキュメントを読みまく行っていた時、たまに「PINE II」って言葉が出てきていて、なんだこりゃー別機種があるのかなーなんて思っていた!なるほど、HC-45の事だったのか!

そしてもうひとつ気が付いた事、HC-40は海外だと「PX-4」という名前なんだけど、HC-45は「PX-4+」と呼ばれているらしい。なるほど、この型番も見覚えがある!

アタマの中でいろんなモノが繋がったw

 

さて…メンテナンスしようとマジマジと基板を見てみたけれども…コンデンサもとても綺麗な状態だし、バッテリーの液漏れも見られない。

何で電源入らないんだろ、これ…。

…そう思い、何気に乾電池を入れてスイッチおーん。

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…何事もなかったのごとく起動www

え?もしかしてACアダプタでの起動だけがダメって感じ??

じゃあバッテリー取り付けてあげたら動くのかしらん…。

うーん…とりあえず起動しない問題はヨシとしちゃおう(^^;;

 

無事に起動してしまったHC-45、そもそもHC-40との違いを感じる事は少ないだろうと思いつつも触ってみる。

まずは起動メニュー。

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何かのROMが挿さっていたので、それのプログラムがCドライブのファイルとして見えてるみたい。BASICも起動出来るから、独自でROM作って入れてみたいなぁ…。

特にHC-40と変わりは無く。

次にBASIC。

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うん、特にHC-40と変わらん。一瞬、フリーメモリのサイズが違うかも?って思ったけれども、これもHC-40と全く同じバイト数だった。

ということは…HC-45 = HC-40??

ROMソケットが1つ追加された構成って事かも??

 

そういえばこの液晶、表示がパキっとして見やすくていいね!しばらくHC-88を触っていたせいか、フォントの大きさも相まってとても見やすい。

 

あ、そういやSYSTEMメニューも見ておこうかな。

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これを見て初めてギョッとなる。RAM DISKのサイズ…128KBってなってる!

実は初期起動した時にRAM DISKのサイズを聞かれないのは変だなーって思っていたのだけれども、なぜかすでにあるって事?? いやいや、外部ハード付いてないよ?

半信半疑でBASICへ行き、適当なプログラムを作って「SAVE "TEST.BAS"」をしてみる。ちゃんとセーブされた…FILESしてもファイルがあるって言ってる…。

 

もう1回分解した時の写真を見てみる。

メインメモリは64KB載っているはずだ。それに加えて128KBものRAMが載ってるということは、それなりのチップ数なんじゃないかと思う。見たら分かるはずだ!

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……うーんと???

ははぁ…もしかしてこういうことか??

 

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この右側にある2つのチップ、これが1つ32KBで合計64KB。

 

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そしてこっちにある左側の2つと、真ん中よりも少し上にある2つの合計4つで128KB。

…って事??

チップの数すくなっ!この前、HC-88の拡張RAMユニットのメモリは、チップを8つ増設して64KBだったのに、こちらは2つで64KB。半導体の進化を垣間見た気がするw

 

そういえば海外の資料に「PX-4+はメモリが多く積まれてる」って書いてあった。メモリはメモリでもRAM DISKの事だったのかも!

 

え!ということは、うちにあるHC-40(RAMドライブ64KB)よりも、ノーマルHC-45の方がRAM DISKがたくさん使えるって事じゃんw それってすごいことカモ知れないw

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※↑RAMドライブとはこの拡張ユニットの事

 

気になるのは、HC-40の拡張RAMユニットには、ドライブそのものにバッテリーが入っているので、本体の電源が切れても内容は保持されるけれども、HC-45の方はRAM DISKの寿命がメインバッテリーに直結されてる。電池切れ=ファイルの消失って事だ。

 

…HC-45にRAMドライブ載せたら最強なんじゃね??

さらにROMカプセルに独自のプログラム載せて開発環境整えたら、さらに面白い事が出来そう。やば!楽しそうな事が頭に広がってきたw

 

おっさんの妄想が広がったところでHC-45のお話は終了w

HC-40共々、またどこかで使えたらいいなーとは思ってます!

 

ではまた次回!(^-^)ノ