HC-20のメンテナンスその5

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ついにHC-20(試したのはHX-20)で通信が出来るようになった!

苦労した!めっちゃ苦労した!!!!(ToT)

そんな苦労もブログのネタになると思ったら頑張れる!←

Twitterやブログコメントでアドバイスくださった方には感謝しかない!

本当にありがとうございました!!

 

以下、順を追ってやったことを書いていきたい。

 

「CHARGE BATTERY!」を改善せよ!

新規に作ったバッテリーを積んだHC-20で通信をしようとすると「CHARGE BATTERY!」という表示が出てしまい、何も実験が出来ない状態だった。同じくプリンターを動かそうとしても、画面にエラーが出てしまう。

 

新しく作ったバッテリーは、自宅で保管していたバッテリーを組み合わせて作っているため、フル充電しているとは言い難い。電圧が低いためにエラーが出ているのかも…と思い、一晩充電してみた。…それだけどエラーは改善されなかった(T-T)

 

仕方ないので本体からバッテリーを外し、外部充電器で充電をしてみた。こっちの方が急速充電出来るのかな…と勝手な思い込み(^^;;

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定格4.8vのところに5.37v。

むしろ電圧は高すぎるくらいだ。

 

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ちなみにオリジナルのバッテリーでも4.99v出ている。

見てみるとバッテリー本体の赤い色がちょっと濁ってる。怖いなぁ…。

 

バッテリーとしての性能は新規作成した方が良い気がするんだけど…。これはバッテリーの特性のせいなのかなぁ……。モーターやRS-232Cチップ?を駆動する時に大容量の電流を得る事が出来ないとか??うーん…。

 

ここは先に進みたいので、いったんオリジナルバッテリーに戻る事にした。

消極的解決!(いや解決になってない)

 

不安定なHX-20を改善せよ!

バッテリーを交換しまくった流れからHX-20を使う流れになってしまった。

手元にあるHC-20系マシンの中では一番安定しているのがHX-20だったので、このマシンを中心にテストを進める事にした。自分の中では超貴重なマシンなので、出来る限り温存しておきたい気持ちがあるんだけど…でも前に進みたいので使っていくよ!!(^^)

 

でも…長い時間使ってみると、なんとなく不安定な動きをするHX-20。

電源をOFFにしてもOFFにならなかったり、液晶の表示がなんとなく薄くなってきたり。

これは…このまま使い続けるのは不安しか無い(T-T)

 

動いてるHX-20だけど、思い切ってコンデンサを交換してみる事にした。

そして分解してみたら……そこには動きが止まっちゃう光景が広がっていた…。

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コンデンサの足が……すでに液漏れを超えてサビが発生してる!

まだ断線にまでは至ってないようだけど、このままでは時間の問題だ!

しかし…過去にこのテのコンデンサをちゃんと交換できたことがない(ToT)

足が抜けないのだ、このテのヤツは!

 

ショックが大きかったのでTwitterでとほほな嘆きをしてみた。

そしたら……「グラスファイバーペンを使うといいよ」という助言を頂いた!しかも動画での説明付き!

www.youtube.com

動画の中では16:30辺りからグラスファイバーペンが使われている。びっくりするくらい「あっさり」使っている。これでキレイになるってすごくない!?

 

私は少し前からホビー用の道具も使い始めていた。

例えばこんなの↓

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これも細かい部分のバリを取ったりする時に便利に使っていた。

でもグラスファイバーペンというモノを知ったら気になって仕方がない(^^;;

腕がない分、道具に頼りたがるのは仕方のない性と言えよう(自己肯定)

 

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そしてグラスファイバーペン(正式名称は"グラスファイバーヤスリ")はAmazonで注文したら翌日届いた!便利な世の中になったものだw

 

使い方は↑の動画を見てなんとなく理解はしている。

さっそくやってみよう!

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これは……!!!!ビビる!!(^-^;;;

ものすごくキレイになる!!

力の入れようがよく分からなかったが、少し強めにゴリゴリしても大丈夫だった。その分、ペン先がすごい勢いで無くなっていくが、それはもうキレイになる代償だから仕方ない。

むしろグラスファイバーの粉??ガラス??が散らばるのが怖いので、作業する時にはマスクとかメガネをした方が良いかも知れない。

吸い込んだら怖いよ!きっと刺さる!(ToT)/

 

全部キレイに…というわけには行かなかったが、7割くらいのコンデンサは交換する事が出来た!おかげで薄くなりつつチラチラしてた液晶が安定して表示されるようになった!

これでこのHX-20はまだまだ戦える!!(^-^)/

 

 通信環境を改善せよ!

安定したHX-20を使って通信環境に再挑戦だ!

昨日までのオレとは違うぜ!!!(根拠なし

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先日まで作っていた通信環境をHX-20につなげてテストしてみる。

……うん、うんともすんとも言わない(T-T)

昨日までのオレと何も変わってない事は理解した!(早すぎ

 

この通信環境をおさらいしておくと、HX-20のRS-232C端子から線を伸ばして、クロス配線でAE-TTL-232R(ブレッドボードに載っている基板)の端子に繋げているだけだ。

配線を伸ばしつつクロスしているだけで何も難しい事はしていない。同じ方法でHC-40やHC-80は通信ができているので、もはや配線的に疑うところがない(T-T) …と思ってる。

 

受信している側のMacで何の反応もないため、そもそもHX-20のRS-232C端子が機能しているのすら疑わしい。なんとなくFP-200で通信失敗した時を思い出させる(T^T)

そもそも一度もHX-20で通信が出来たことがないので、原因なんて無数に思い浮かぶ。動いていたものが動かなくなったのとはワケが違うのだ(ToT)

 

気分転換に違う事をしたりとか、仕事したりとか(をぃ)していても、頭の中で通信ケーブルがクロスしてる…。

 

実を言えば、HC-20系の通信は過去にもチャレンジしていて、その都度失敗している。もう何度目の失敗なのか数えてないくらいうまく行ってないのだ。

今回も失敗か…忘れて次の「興味ある事」に行こうかな…と思い始めた。

 

通信環境を改善せよったらせよ!

そういえば、手元に#714というケーブルがある。

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こんな感じにEPSONのケーブルには#番号がついている。「なんとかケーブル」と言われるよりも、すんなりと番号で言われた方がユーザーとしてはわかりやすい。逆に起こる問題は「このケーブルは機能的になんなの?」が分からない事だ!

 

マニュアルを見ると、#714はターミナルタイプのプリンタと接続をするために使うものらしい。ターミナルというからにはクロスケーブルなんだろう…と勝手に解釈してる。

繋がる側が25pinになっているので、このままではMacに繋げにくい。

私はMac側と25pinで接続する時には、MPRS-225Rという機器を使っている。

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この機器自体がケーブルをクロスさせる機能を持っているため、#714と接続させるとクロス-クロスという事になってしまい、結果的にストレートに戻る??

今ある手持ちのケーブルでは解決が出来ない。

残念ながらこの時点で詰んでいる。

 

通信してるところを確認せよ!

#714を利用して、HX-20と何かのマシンを接続してみたらどうだろう…と思った。

出来る限り手間なく実験をしたい。

 

ぱっと思いつくのはPC-8801のターミナルモードだ。

PC-8801はディップスイッチの設定によって、ターミナルモードで立ち上げる事が出来る。これは過去に88エミュレータを開発した際、その存在を知らずにディップスイッチの初期化を間違えてしまい、ターミナルモードで起動しようとしてひどい目にあったので良く知っているw(同じような間違いをFM-7エミュレータ開発時に、Z80カードが刺さってると認識して起動シーケンスに飛ぶという疎き目にあっている…)

 

しかしPC-8801はしまい込んであり、引っ張り出すのが非常に面倒だ。しかもデスクトップ(うちにはFEとMCがある)なので場所も取るし……。

 

そんな事を考えていたらPC-8300の存在を思い出した!そういえばTELCOMモードがあるじゃん!と。

さっそく久しぶりにPC-8300を引っ張り出す!

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…うーん、いつ見てもキレイだ!うっとりw

どうやら私は黒いモノと白いモノが好きなのかも知れない(^^;;

 

さっそくTELCOMモードを起動してみたが……困ったことにPC-8201と通信のパラメータが違う!あれ?こんな違いあったっけ??? 残念ながらPC-8300のマニュアルを持ち合わせていないため調べる事が出来ない…。

 

仕方ないのでPC-8201で実験する事に。せっかくなのでHX-20(HC-20海外版)に合わせて、PC-8201A(PC-8201の海外版)でテストしてみよう!同じ海外製だから相性は抜群のはずだ!(全く根拠なし

 

実験している全体像がでっかくなってしまったため、写真が撮れなかった。

テストした環境は、PC-8201AとHX-20を#714ケーブルで接続し、PC-8201AをTELCOMモード(つまりターミナルとして機能している状態)にしておいて、HX-20でBASICのプログラムをLISTする。

LIST"COM0:(通信パラメータ)"とすると、ASCII形式でRS-232Cに送出される。

 

速度は速くする必要がなかったので、300bpsでの実験。

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おおおおおお!HX-20から送られた文字が、PC-8201A上で表示された!!!!

通信できたね!!!

 

この実験で2つの事が分かった!

#714はクロスケーブル、そしてHX-20のRS-232Cは生きている!

 

#714を解析せよ!

ついにHX-20が通信している姿をこの目で見た!

まごうことなきHX-20のRS-232Cは動いてる!

これは本当に嬉しかった!!!

何も信じられない状況の中、確実にオマエは信じても良いって事がひとつ出来たのだ。

デバッグの基本よろしく、わかるところから1つずつ解決していこう。

 

一言で「クロスケーブル」と言っても、クロスケーブルにも繋げ方が何種類もあるらしい。

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↑この本に10以上のクロスケーブルが解説されていた。

#714がどのタイプなのかを調べる必要がある。

 

そこで#714の接続がどうなっているのかをテスターで調べてみた。

こういうのって最初にやること??(^^;;

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25pin側とDIN側の接続がこれで分かった!

 

実は……ここにきてようやく分かったことがもうひとつあった。

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↑HC-20のマニュアルに載っているこの図、DINは左右対称の形をしているため、ピンの配置が「どちらから見た図なのか」が分かっていなかった。ユーザーが見るマニュアルに載っているんだから、ピンの見える側なんだろうと解釈していたが、なんと!実はコネクタの裏側から見た図だった!

 

すごい!問題になっていたことがひとつずつ解決していく!!!

 

今度こそ通信が出来るケーブルを作成せよ!

この段階に来ても、まだ頭ではAE-TTL-232R(ブレッドボード上の基板)経由でUSBへ接続しようと考えていた。

 

しかし#714の接続図を見て思ったのは、AE-TTL-232Rでは端子の数が足りないのだ。きっと宛先不明な端子はどこか適切な場所に繋げてやれば済むんだろうけれども、それがぱっと分からない。

いっそ25pinに繋げられたら楽なのに……と思った瞬間、頭の中で答えが出た!

 

HX-20のDIN8ピン端子を、25ピン端子に接続し、その先をMPRS-225Rに接続したらいいんじゃないか…とようやく気がついた!

つまりこうだ。

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DIN8ピン側の線を、7番を除くピンを25ピン側の同じ番号に繋げる。7番ピンだけは25ピン側の20番へ接続する。

これでDIN8ピンから「ストレート」で25ピンに繋がった。

ここにMPRS-225Rを接続し、クロス環境を作る!

これだ!もうこれしか方法が思い浮かばない!!!(TOT)

 

さっそく作業をしてみる。

前回、FP-200で失敗したままの25ピンコネクタを捨てずに残してあったので、今回はこれを再利用する事にした!

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DIN8ピンの出力を「ストレートの状態」で25ピンへ繋げる。

端子のはんだづけ面が怖い事になってるけど、最終的にちゃんと動くのを確認出来たらグルーガンで固めるつもり!

 

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↑ケースを取り付けて、それっぽく出来たw

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どうだろうか、この素人っぽい接続風景はww

動けばいいのだよ、動けば。

まだ動いてないけど!!!

 

Macで通信速度を300bpsに設定をして受信状態にする。

どきどきしながら、先ほどのLISTコマンドをHX-20で打ち込む。

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……ぎゃーーーーー!!!!

動いた!!!(TOT)

 

やった!やりましたよ!ついに通信できたよ!!!

今度は試しにI=32を33に変更して、HX-20側へ送り込んでみる。

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HX-20側での受信もいっぱつで動いた!!!

 

通信速度がどのくらいまで出せるのかなど、今後調べていく事があるけれども、とにかく今は動いたことを素直に喜びたい!!

いろんな方々のヒントをもらいつつ、なんとか動かせたのは本当に嬉しい!!(T-T)

 

もう少し環境を整備しながら、次の段階へ入っていきましょうかね!!

HC-20、楽しむよ(^-^)

 

ではまた次回!(^-^)ノ