BananaPi M2 Zeroを使ってみる! その2

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前回に引き続き、BananaPi M2 Zeroを使ったレポートをしてみる!

ふいに手に入ってしまった事もあって前準備がまーったく出来てない状態だったが、その困難の乗り越えて少しずつ使えるようになってきた!

この過程がとても楽しい!(^^)

 

前回は動かす事に必死になっていたが、今回はもう少し冷静にあれこれ試してみた!

真っ先に思い浮かんだのは、GPi CASEに入れる事だった!

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この中にはRaspberryPi Zero Wが入っている。私はこの筐体でPC-8801PC-9801X68000を動かしてみたかったのだが、RasberryPi Zero W自体がシングルコアという事もあって、パワー不足が否めなかった。

ここにBananPi M2 Zeroを入れてみようって魂胆だ!

 

…結果から言えば正常に動かせなかった!(TOT)

どうやらRaspberryPi系にはGPIOにDPI(Display Parallel Interface)という機能があり、それを利用して高速に画面表示が行えるらしいのだが、残念ながらBananaPiにはこの機能が備わっていないようだ。

DPI機能を最大限に活用しているGPi CASEは動作しない。

載っているチップも違うので仕方がないかとは思いつつも、ここはBananaPiに頑張って欲しかった!(ToT)

 

気を取り直して、次に思い立ったのはコレ!!

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ちょっとモニタと同系色で見づらくて申し訳ないが、X68000 Compact XVIケース!

やっぱコレでしょう!(^o^)/

 

以前、RaspberryPi Zeroを入れてそれっぽく動かしてみたのだが、肝心のX68000エミュレータの速度がまったく足りず、お蔵入りとなっていた。

これが…BananaPi M2 Zeroのパワーだったら行けるのではないかと!!

 

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うひょお!ばっちりハマった!!(^_^)

BananaPi M2 Zeroの裏面にある部品のでっぱりも問題にはならなかった!

これで…X68000エミュレータが動いたら…!

これは…これは夢と鼻の穴が広がる!!(^oo^)ノ

 

RetroArchに挑戦!

X68000エミュレータを動かすのに一番簡単なアプローチは、やはりRetroArchを動かす事だろう。

幸い、Raspbianはapt-getでRetroArchをインストールすることができる!

さっそくインストールしてみたが……最初のメニュー自体の処理が重すぎて、項目の選択すら出来ない状況になっちゃった!(ToT)

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テキストのメニューでこの処理負荷はいただけない…。

ちょっと前にポメラでRetroArchをインストールした時と症状が同じだ。これは詳しく調べたいところだけど…うーん…。

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ログインしてtopしてみると、確かにCPU4コアすべてが忙しい状態。

これ、どなたか理由と対策をご存じの方いましたら、ぜひ教えてください(TT)

 

それじゃあ…という事で、Wikiを参照に他のディストリビューションを探してみる。

そしたらなんと!RetroPieがあるじゃないのさ!(^-^)

https://wiki.banana-pi.org/Banana_Pi_BPI-M2_ZERO#Image_Release

しかしリンク先はすでに無くなっており、使用不可能(T-T)

うーん、これが動いたらホントにラクだったのになぁ…orz

 

RetrOrangePiの方はリンクが残っていた!

……で、RetrOrangePiってなに?(TOT)

軽く調べてみたが、RetroPieのような感じのモノっぽい…。

素性はさっぱり分かってないけど、とりあえずこっちを使ってみよう!

microSDカードにイメージを焼いて起動してみる。

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おお、見たことある画面が出てきた!(^-^)

BananaPiを使うようになってからというもの、イメージが一発で動く事が少なかったため、何の苦労もせずに画面が出てくると逆に「え、これ大丈夫なの?」とか思っちゃう(^^;;

 

この手のモノは画面を見るだけでは理解が出来ないので、やっぱり内部からあれこれ見てみたい!有線LANを繋げてsshでログインしてみる。

user:root、passwd:orangepiでログイン出来た(通常はpi:piの方が良いらしい)。

 

動いてるプロセスを確認してみると、EmulationStationが起動してる。見た目はちょっと違うけど、中身はLinux + RetroArch + EmulationStationなのねと納得(^^)

ついでにインストールされてるモノをチェックすると、なんとgccまで入ってる!

これはいいね!この環境でも何か作れそう(^o^)

 

さっそくX68000のBIOSROMやイメージファイルを転送してみたが、なぜかEmulationStationのメニューにX68000が現れない…(-_-;

うーん……このパターンは初めてだ(T-T)

調べてみると、X68000のコアは/opt/retropie/libretorocores/lr-px68kにある。

なぜ起動しないのかはわからないけれど、試しにこれを手動で起動してみる。

 

まずは立ち上がってるEmulationStationを終わらせないといけない。

実はこれは簡単で、STARTボタンを押すと表示されるメニューに項目がある。

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これで画面が開放された状態になった!(^-^)

 

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さっそくコマンドラインからX68000エミュレータを起動しようとしたら……Segmentation faultで落ちてしまった…。

あれ?そういうもん??(T-T)

あれこれ試してみたけれども、どうにもラチがあかない。

 

しかたないので、自前でpx68kをビルドしてみる事にした!幸い、この環境にはgccなども含めて環境が入っているので、おそらく問題なくビルドできるだろう!

ビルドの方法はすっかり忘れてしまっていたので、自分のブログ(備忘録)を参考にした(^^;

セルフ(BananPi M2 Zero上)でビルドしてみたところ、特にエラーもなく7分16秒で終了!

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こんな小さな本体でビルド出来て、しかも短い時間で終わるのってマジメにすごいと思う!最初からビルドできる環境が入ってるのもとても楽ちんだ!(^^)

 

ではさっそく立ち上げてみよう。

RetroArchはインストールされているものを利用する。

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!!一発で立ち上がった!!(^o^)

 

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これは……すごい!

ものすごく満足度が高い!(^o^)

↑写真の画面の出力は、まごうことなくBananaPieから出力されているもの。

キーボードからの入力で普通にHuman68kが操作できる。マウスを繋げたらSX-Windowも動きそうな雰囲気だ!

 

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画面に対するパラメータを適切にしてやることで、実機と遜色のない速度でゲームが動くようになった!これはRaspberryPi Zeroではどうやっても出来なかった事だ!

いやはや、これは嬉しいぞ!!!(^o^)

X68000 Compact XVIのミニ筐体をお持ちの方はチャレンジしてみても良いかも!

ただし、だいぶ苦労はする(^^;;

 

おわりに

全く意図しないカタチで入手する事となったBananaPi M2 Zeroだけど、ここまで有効活用が出来るようになるとは思わなかった!

RaspberryPi Zeroよりも数段上のCPUパワーがあるので、Zeroじゃ足りないけど4を買うほどじゃない…と思ってる方には良いかも。

 

ただ、上にも書いたけれどちょっと苦労する。Linuxは得意じゃなくて…という方にはオススメは出来ないかも。

トラブルシューティングも含めて楽しめる方はぜひ(^-^)

 

ではまた次回!(^-^)ノ