SHARP PC-2500S
今回の大片付けで発掘された大物マシンとして、PC-2500Sがあった。
ずっと荷物の奥の方に入り込んでいて、引っ張り出すのも大変だったので放置してあった。
それが今回の片付けで無事に取り出せた!!
PC-2500Sは本体内部にニッカドバッテリーを積んでいて、これがひどい液漏れを起こすケースが多い。過去にも2度ほどPC-2500Sのオーナーになったことがあったが、どちらの筐体もひどい液漏れを起こしていて修理は不可能だった。分解した瞬間に「あ、これは無理だ」と悟っちゃうくらい液漏れの被害がひどかったのだ!
このままPC-2500Sから逃げてちゃダメだ!
…と思ったかどうかわからないが、軽いメンテナンスのつもりで箱に手を掛けた。
構成
まずは手元にあるPC-2500Sの構成を紹介したい。
箱はきれいな状態が保たれており、大きな凹みや壊れもない。
中身はちょっとぐちゃぐちゃ(^^;;
本体の上に大きなACアダプタが乗っていて、肝心の本体が見えない(-_-;
マニュアル(取扱説明書)があるのは嬉しい(^-^)
どの機種を使ってみても、マニュアルがないのがイチバン困る!
BASICのリファレンスはなんとなく想像がついても、マシン本体の使い方が分からない場合がよーくあるのだ(^-^;
さて肝心の本体だけど、びっくりするくらいきれいな状態!
これで動いたら最強じゃね??
以前所有していた本体も、外見はとてもきれいな状態だった。PC-2500Sの怖いところは、外見がキレイであっても、内部が悲惨な事になってるのだ。そういうのを2度ほど見ているので、外見では判断できないと思っている。
ACアダプタを繋げて電源をONにしてみたが……まぁ期待もしていなかったけど電源は入らなかった。少し充電されるまで待った方が良いのかも…と思ったが、イヤな予感しかしなかったので早々に外してしまった!
分解してみる!
では、さっそく本体を分解!
焦って先にバッテリーを外してしまったので、写真には映ってない汗
茶色基板の左中央辺りにある窪みにバッテリーが装着されていた。
バッテリーはこんな感じ↓
端子がだいーぶ傷んでいるので、このバッテリーを充電する勇気はない…。
充電し続けなくて良かった…汗
でも……この筐体は基板に被害が及んでなくない???
今まで見たPC-2500Sの中では、一番キレイ…というよりも何の問題もなく見える!
もしかしたら…バッテリーを使えるように交換したら動くんじゃないか…??
ぱぱっと実験してみたいので、即席のバッテリーをこさえてみる。
元のバッテリーは1.2Vのニッカド電池が5本で6V。
容量は500mAhだけど、実験するだけならいまんところ気にしなくてオッケー。
かつACアダプタは繋げずに実験するので、アルカリ電池でもいいや!
というわけで、即席でこんな感じのものを用意した。
1.5Vのアルカリ電池4本で6V。
これと、バッテリーが繋がっていた端子を直結して電源を入れてみる。いきなり爆発するようなことはないだろう…と思いつつスイッチオーン!!
……うん、無反応(T-T)
一瞬、画面がぴかっとなるとかそういう思わせぶりな態度も無く、完全なる沈黙(TT)
あれー?動くと思ったんだけどなぁ…。
液晶がダメなのかもしれない…と思い、キーをパチパチと打ってみるが無反応。
BASICでBEEPを鳴らしてみようと思ったが、起動シーケンスが分からん。
マニュアルを見てみると、どうやら最初にメニュー画面が表示されるようだ。
何も表示されない状態で「3」「ENTER」と打ち込む。これでBASICが起動しているはずだ。この状態で「BEEP 1」と打ち込んでENTER。
……うん、やっぱり無反応。
これは画面の問題じゃなくて、そもそも本体が起動していない!(T-T)
う〜ん……キレイな基板を見て、これなら立ち上がると思ったんだけどなぁ…。
コンデンサ交換とかあれこれやらないとダメなのかも??
そう思いつつ、PC-2500S本体をくるくると回して何か問題がないのか探してみる。
そしたら……あ!!
SHARPのポケコンを使っている方は良く知ってると思うけど、増設メモリふたのロックが外れていると電源が入らない仕様になっている。もしかしたらPC-2500Sでも同じかも…?
そう思ってまずは落ち着いてレバーをLOCKの位置に。
そして電源をONしてみる!
きたーーーー!!!!
電源入った!ちゃんと表示された!!
しかも液晶の状態はとても良くて、ビネガーシンドロームっぽい感じはしない。
試しにBASICを起動させてBEEPしてみたところ、ちゃんと音も出た!
これは……直る予感しかしない!!(^-^)
よーしこの勢いで直していってみよう!
バッテリーを作る!
バッテリーさえ交換すればちゃんと動くであろう確信ができたので、久しぶりにバッテリーを作ってみることにした!
元のバッテリーはニッカド電池を5本繋げて6Vの電圧が出ている。容量は500mAhだ。
手元にニッカド電池があったので、コレを利用してバッテリーを自作してみよう。
電圧は6Vだけど、容量は5000mAhとなる…らしい。実際にどのくらいの容量があるのか分からないけれども、充電時間が10倍になったらイヤだなぁ…汗
そして何ヶ月か前にスポット溶接する道具を手に入れた!
これを使う事で、バッテリーの作成がとても簡単に出来るようになった!
ちょっと多めに↑溶接してしまった汗
2回くらいに留めておくのが良いのかもなぁ…(-_-;;
同時にバッテリーと繋がっていたケーブルも交換しておく。ニッカドバッテリー自体が傷んでいたので、ケーブルにも影響が及んでいる可能性が高い。きっと電気は通せるんだろうけれども、なんかヤダ!気持ち的な問題かもしれないけれども、ここは新品に交換しておこう。
黄色が元から付いてた端子。白いのが今回用意した新品端子。
長さが足りなくなってしまったので線を継ぎ足しした。収縮チューブを付けておけば安心だ。こういうちまちました加工がキレイに出来ると嬉しい(^^)
本体に装着をして電圧を測ってみる。よしよしちゃんと6V出てる(^-^)
元通りバッテリーのおさえも取り付けて完了!
よし、今回もキレイにバッテリーつくれた!(^-^)/
動作確認
ACアダプタにつなげていない状態で無事に起動できた!
特にバッテリーは充電したりしていないけれども、ローバッテリーが点灯することもなく、良い感じだ!!
増設メモリを取り付けて容量表示。ちゃんとメインメモリも増設された!
この先はしばらーくACアダプタを接続しておいて、バッテリーを充電してみる。
よーし、PC-2500Sが動くようになったぞ!(^O^)
プリンタは使う用途が無い&ペンが手に入らないので、今後も動かさない予定。
バッテリーの取り扱いを注意して使っていけば、あと5年くらいは戦えそうだ(^-^)
PC-2500SとPC-1350は良く似ている…らしい。
PC-1350+カラープロッタプリンタがPC-2500Sみたいなモノ???
せっかく動くようになったので何か作ってみたい気持ちになってくるが、これのCPUは(私的には鬼門の)SC61860。お互いに分かりあえてる感じがしないのでどうしよう(^^;
今度こそマクロ作ったりしてプログラミング効率を上げるべきかな…汗
まぁPC-1350と同等となると取り組むことも多くないかもしれないので、あんまり期待しないでおいてください(^^;
今回は動くようになって良かった良かったって事で!
ではまた次回!(^-^)ノ