NEC PC-8300 ゆるっと分解編

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昨日から楽しげにPC-8300を使ってみている。

使ってみて真っ先に気が付いた違いとしてキーボードのタッチ感が違う! PC-8201に比べてメカニカル感がアップしてるのだ! 夜中に打ってると音が気になるレベルw そして何よりも文字が打ちやすい。

これはPC-8300の改良点として上げられるんだろうけれども、見た目が同じでここまで感覚が違うのは素晴らしいと思う。良いマシンだなー、PC-8300。

すでに惚れ込んでしまったw

 

さて、今回はPC-8300をかるーく分解してみる。

ガチ分解ではないのは、ちゃんと動いてるマシンだし、分解しないといけない目的があるわけでもないので、ちょろっと覗く程度にしてみた。チラ見レベル?

今回の分解で知りたいのは、ただ1つ!

標準で実装されているメモリは32KBなのか、それとも64KBなのかって事。

昨日のテストで本体に64KBのRAMがありそうって事が確認されたので、それが拡張されたものなのかどうかを知りたいのだ!

他にも分解して気が付いた事があったらレポートしてみようと思う。

 

ご開帳!

PC-8200系の分解はとても簡単。

裏面にある4つのネジを外すだけで、本体がかぱーっと開く。

フラットケーブルで上と下の基板が接続されているので、ここを引きちぎらないように注意が必要。だけどそれ以外はワリと簡単に開く。

 

開いた状態が以下の写真。

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写真の下がキーボード側、上が液晶側だ。

覆われているものが多くて見づらいけれども、大体こんな感じ。この状態だけでもPC-8201とはだいぶ違う構成になっている。

今回はPC-8201の分解をしないけれども、過去に写真を載せてるので気になる方は比べてみると良いかも?!

 

 

パッと見て気になったのは、電源部分のコンデンサの少なさだ。

フラットケーブルを抜いてみたらこんな感じだった↓

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何度となくPC-8201の電源部分のコンデンサを交換している身としては、簡素化されたのはとてもありがたい。PC-8300もいつかコンデンサを交換しないといけない日が来るのかな…。

 

そして液晶側の基板がこちら↓

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こちらはPC-8201と変わったところは見受けられない。LCDコントローラとしてHD44102CHが使われているところも同じだ。ということは、あの面倒なアクセスをしないと画面更新が出来ないって事かー。

 

RAMサイズは如何に!?

さて、肝心のメモリ…RAMが見えてない。

銀色のシールドの下を見たいところだが、ケーブルが固定されてしまっていて、これを外すためにはいくつかのサブ基板を外さないといけないようだ。今日はそこまでの分解はしたくないので、ぴろんとめくって下を撮影してみよう。

 

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一番奥の方に、同じ形をした半導体が、かろうじて8つ見える。これがRAMな気がする。

ひとつだけなぜか離れた場所にあり、この1つが上から確認が出来た。

 

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メモリの上に印刷された型番で検索をしてみると、なんと今でも売られていた!

 

どうやら64KbitのSRAMらしい。

64Kbitという事は8KBの容量だ。それが8個ついてるって事は8*8=64KB。

ソケットもなく基板に直付けされているところを見ると、標準で64KB載っているとみるのが良いだろう。なんと!メモリは64KBが標準装備だ!

いくつかのサイトで「32KB. Max 64KB」となっていたが、これは「64KB. Max 96KB」が正しいような気がする。

もしかしたらPC-8300でもタイプがあるのかな??消極的に「ウチのは64KBだった」くらいにしておこうw

よし!モヤモヤがひとつ解消された!(^-^)

 

ついでに他のも見る

せっかくなので見える範囲で他の半導体も見ておこう。

まずCPUはどこだろ…。

これもシールドに守られるカタチで奥の方にあった。

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…ちょっと見づらいので写真を加工してみる。iPhoneは便利だw

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まごうことなき8085だ。

沖電気のM80C85Aを使ってる。

NECって8085作ってなかったんだっけ?

 

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そしてこちらが水晶発振器…かな?4.9152MHzをきっと2分周して使ってるんだろうなーということで、動作周波数は2.4576MHzって事かしらん?

 

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奥の方にコンデンサ2つと樽形の電池があった。

 

ACアダプタを抜いて放置しておいても日付時間を保持している事から、おそらくこの樽形電池は今でも機能していると思われる。液漏れも今のところはないみたい。でも心配だから、いつか交換したいな…。

 

コンデンサも綺麗に見えるけど、先日のFP-200の件もあったから、やっぱり交換しておいた方が良いのかも。こちらは変な症状が出始めたら考えようかな。

 

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あとは大きな半導体として基板についてたのはこの2つ。

 

三菱マークの半導体を型番から調べてみると、SRAMらしい…。何かのバックアップ用??容量も良く分からないけど、きっと何かを保持してるんだろうね…(すごい適当な解釈w)

 

そしてもうひとつのCDP6402CEというのはUARTのCMOS版らしい(調べた結果の受け売り)。RS-232Cとか他のシリアル通信を賄っているんだろうと解釈w

 

ROMサイズが??

実はいろいろと調べていくうちに、もうひとつはてなマークが出てきた。

それはROMサイズ。

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昨日のブログで「MICROSOFTって印刷されててカッコイイよねー」とか書いてたこのROMだけど、「831000-438」という型番で調べてみたら、128k * 8bitという記述が出てきた。

てっきり容量はPC-8201と同じく256KBit(32KB)だと思い込んでいたけれども、1024KBit(128KB)ではないかと!そーなの??

 

PC-8201は32KBのROM領域にBASICにテキストエディタ、テレコム機能を入れつつMenuも入ってるなど、相当頑張った構成になっていた。実際プログラムを解析してみたら、いたるところに省メモリ化のテクニックが使われていて、当時の苦労が見えてきた。

そしてPC-8300でも同じROMを使ってるんではないかと思っていたけど、そうじゃない疑惑が出てきたw

 

うーん、PC-8300はPC-8201と基本同じだろうから調べる事もプログラミングする事もないかーって思っていたけれども、こんな事が分かってしまったら、そういうワケにもいかなくなりそうですなぁ!(刑事風)

8085の環境を整えていた事もあってFP-200にターゲットロックオンしてたけど、PC-8300に鞍替えしても良さそうw

 

うーんうーん、ちょっと考えてみるよw

ではまた次回!(^-^)ノ