我が家の謎パー その5[ポメラ DM200]

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ポメラ DM200

キングジムが今でも販売しているテキスト入力ツール、ポメラ

一時期、2秒で起動してキーボードが折りたためて小型のワープロ…という感じで話題になったので、ご存じの方も多いと思う。キーボードのギミックが特徴的だった。

そのポメラの最新機種がDM200だ。

メーカーのホームページでも「テキスト入力専用マシーン」としてうたっているので、そういう使い方をするマシンだということが分かる。

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ポメラDM200のレビューはいろんなところでされていると思うので、ここでは「謎パー」としての使い方について解説して行きたいと思う。

ここに来てる人もソレを読みたがってるはずw

ただ、ここでは詳しい設定などは説明しない(出来ないw)。

興味が沸いてさらに詳しい事を知りたいという人は、ぜひネットで検索して欲しい。

私自身は2018年1月にポメラを購入していて、手に入れてから2年半が経過してる。それからずーっと使い続けているわけではないけれども、一時期は相当便利に使っていたので、そのレポートをば。

 

単なるワープロでないDM200

私はどうしてもこの手のモバイル系が出ると、他の(私が思う)面白い使い方が出来ないのかなぁ…と思ってしまう傾向にある。でもそのためにマシンを手に入れる勇気はなく、基本は他力本願w

最近のモバイルマシンはマシン構成も中で動いてるOSも、なんとなく想像が出来る。

それがゆえに別の使い方が出来たらいいのに…と思いつつも、メーカーが想定していない使い方をしてサポートどうするんじゃ…と製造側の事情も考えてしまう。

 

2018年当時、そんな目でDM200を見ていたら…やっぱり出ていましたよ!

hitoriblog.com

これはもう手に入れて試してみるしか無いっしょ!

そう思ったら脊髄反射並みの速度でポチりましたw

ポチってから、思ったよりも高くてビビったのはナイショだ!(T_T)

 

 

でっかい!うすい!

ポメラDM200を手にした時の、一番最初の感想がコレだった。

モノを見ずに買ってしまったので、大きさや重さが想像出来てなかった。

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比較的大きめなモバイルギアよりも横幅がある。

それでいて厚さはモバイルギア(24.3cm)の2/3ほど(17.4cm)。

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薄いなーって思うけれども、剛性に問題があるわけでは無く、むしろ必要十分。

そしてキーボードは今風の薄いタイプだけど、打った感じはとても良い。私は普段使いがMacBookだし、メカニカルキーボードへのこだわりもないため、使い勝手は良く感じた。

さすが日本語を打つことを大前提したマシンだなー。

これだったらプログラム打っても快適かも!

 

DM200でLinuxを使ってみる

DM200にインストール出来るLinuxディストリビューションDebian

インストールは別サイトを参照して頂くとして(すっかり忘れてるが難しくなかったはずw)、実際にインストールしたLinuxについてちょろっと書いてみます。

 

私が用意したSDカードは16GBのモノ。確かインストールイメージを何も考えずにMacでddしただけ。今見ると素のポメラで空き容量が2GBとなっている。残りがLinuxに割り振られているのだろう。ちなみにLinux側では約7GBが空いている。これだけあれば、出来ない事はほとんどないだろう。

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最新のOS(WindowsとかMacOSXとか)に使い慣れている人が、いきなりLinuxのコンソール見ると途方に暮れると思う。

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みよ!このユーザーの突き放し方w

この画面を見て「え?login?」と思うか「ああ良かった、無事にgettyが動いた」と思うかで、今後の人生が変わる!(ウソ)

 

ハードウェアのスペックとしては、

CPUはARMv7の4コアで、動作周波数は216〜816MHz。

ワープロなのにオーバースペックじゃないの?」ってくらい速い。

特に4コアの恩恵は、多くのソースをビルドする時などに顕著に現れる。これだけ高スペックだとそれなりのサイズのプログラムを開発してみようって気になるw

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メモリは512MB。KBじゃないよ、MBで間違いない。

つい先日、PC-3000で「1MBモデル」って書いたばっかりだ!それの512倍。

コンソールで使う分には常に300MBくらいは余ってるw

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あとね、多くの人が驚くこととしては「色が出てる!」とw

液晶自体はモノクロではなくてカラー表示出来るようです。

ポメラワープロでは、敢えて白黒での表示にしているんだと思う。

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このLinuxの上で、実にいろんなものを開発しました。

この頃、まだPythonを使ったことが無くて…汗 せっかくなのでPythonで何か作ってみようって気持ちになり、最初に作ったのが6809CPUの逆アセンブラ、その後6809アセンブラを開発。さらにその後にZ80用の逆アセンブラアセンブラも開発しました。Pythonで作ってもぜーんぜん速度的に余裕だったので、いまだにこのツールは使います(^^)

 

13000行以上あるC言語プログラムをビルドした時の速度を測ってみた!

これは自作のCP/M-80エミュレータのソース(恥ずかしいのでソースは見せないw)

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1コアでビルドすると24.398秒、4コアとも使うと10.520秒でビルド終了。ソースが13000行以上もあることを考えれば十分速いと思う。

本編とは関係ないと思うが、CP/M-80が動いてる写真も載せてみるw

これはMBASICの上でスタートレックが動いてるところ。

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こんなのがモバイル機器で問題の無い速度で動いてしまうのは本当に楽しいw

 

X-Windowを動かしてみる

私自身はコンソールが動けば満足出来るので、ウィンドウシステムはあってもなくても良い。メモリ食うよって言われたら無くていいかなーって人(^^;

でもこのDM200は上にも書いたとおりメモリが余りまくってる。もったいないじゃん…という事で、モノは試しとばかりにX-Windowを立ち上げてみる。

 

…とは言うモノの、DM200にはマウスというものがない。マウスを使わないWindowオペレーションも可能だけど、単に面倒なだけなのでぜひマウスは繋げたい。

MicroUSB端子が1つ付いているが、ここにHUBを繋げる事でマウスを接続出来る。

MicroUSBのHUBが必要となるが、もしかしたら端子の変換アダプタでも可能かも知れない。そこは試したことが無い。

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これ…メーカー名が読めなくて苦労しましたが、どうやらACASISって読むらしい(^^;

現在入荷なしの状態らしいですが、3ポートのHUBでかつ電源供給出来るって事で愛用しています。もしかしたら外部HDDとかも繋げられるのかも?

 

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分かりにくくて申し訳ないけど…DM200にHUBが繋がり、HUB自体に電源用のMicroUSBが繋がっていて、さらにマウスが繋がっている。これでX-Windowでマウスが使える。

マウスにSMILE BASICって書いてあるのは気にしないでw

 

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X-Windowを立ち上げてもメモリは180MB以上も余ってる状態。

 

x11perfで漢字表示の速度テストをしてみた。

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これを見ると、14ドット漢字で142000文字/秒、24ドット漢字で58200文字/秒だ。CPU速度も関係するんだろうけれども、呆れるほど速い!

やってみてから思ったんだけど…x11perfっていまだにパフォーマンス測定に使えるんだろうか??何気なく試してみたけど、あんまりそういう事しない??

そういえばxengineってのも見ないなぁ…。

 

今から25年以上も前になるけれども、(趣味で)ATIのMach32というグラフィックチップのアクセラレーション機能に対応したXServerを開発していた。あの頃は毎日のようにx11perfで速度テストをしてたw BitBltを利用して…確かf14で約13000文字/秒、f24で8000文字/秒が限界だった気がする(486DX 66MHz)。これでも汎用サーバーよりも20倍以上高速化に成功してた。時代が違うとはいえ凄すぎる(T-T)

 

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QEMU上でFreeDOSを起動したところ。こんなのも動くのは魅力的!多分、世にあるエミュレータ類の多くは動いてしまう気がする。

 

ワープロというよりは…

ポメラDM200ですが、私から見るとワープロというよりはノートパソコンという印象が強い。標準装備のワープロを使ったことが無いので、そちらの使い心地はあまり分かっていない。

ワープロとして使うにはオーバースペックとも思えるハード構成になっていたおかげで、Linux動かしても無茶出来てます。

 

久しぶりに使ってみたら、また使ってみたくなりました!

あれこれ入れて遊んでみよう(^-^)

 

また次回!(^-^)ノ