我が家の謎パー その1[文豪ミニ5キャリーワード]

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謎パー紹介

謎パー…それは最後のフロンティア!

昔から謎パーというか、マイナーなマシンとか「それ使い方違うだろ!」って使い方が大好きで、あんまりメジャー路線のマシンを使おうとしなかった私。

気が付けば今も謎パーを周りに置いてニヤニヤしてる毎日。

せっかくなので「こんなの使ってます」というご紹介してみます!

 

専用ワープロ文豪ミニ5G

NECから発売されていた「文豪」というワープロ専用マシンをご存じだろうか?

そしてその文豪の一部の機種で、CP/M 80が起動するというのも有名な話。

当時、どういう動機だったのかは忘れてしまったが、文豪ミニ5Gという機種を手に入れてた。単純にPC-6601SRで使ってたワープロソフトに物足りなさを感じ、専用のワープロが欲しくなっただけだったかも知れない。

 

文豪を選んだのは単なる偶然な気がする。もしかしたらNECだから…という気持ちもあったのかもしれない。でも当時出ていたRupoやキャノワードといった機種も検討した気がするが、最終的にどういう理由で文豪に決定したのかは忘れてしまった。

 

そんなこんなで手に入れた文豪ミニ5G。当時のパソコンと言えば、漢字ROMは載っていたけれども辞書はフロッピーディスクに載っていて、文章を入力して変換キーを押すと、ディスクをがちゃがちゃと読み出しては変換していくという、とっても時間の掛かるモノだった。

それが文豪だと辞書がROMになっており、ディスクをアクセスしなくてもスムースに連文節変換が出来るようになっていた。これにはめちゃくちゃ完動したね!

これでカセットレーベルや歌詞カードなどを作っては満足してました。

 

ワープロとして真っ当な使い方をしていたのは数ヶ月。

ある日、普段はいかないような場所で立ち寄った本屋さんで、初めて見るパソコン雑誌を手に取った。

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へー、こんな本が出てたんだ。私が良く行く複数の本屋さんには置いてなくて、この本屋さんで初めて見た。

……と、そこに衝撃の記事が!

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…なんぞ?!

見慣れたワープロの型番なのに、CP/M?活用?テクニカル??

全くもって意味が分からなかった。

起動する時にCP/Mって表示されたなー…とは思ったものの、それは購入して最初の1回のみ見ただけで、記憶の彼方に追いやられていた。

本屋さんで立ち読みすると…そこには文豪をパソコンとして使う事が書かれていた!

 

これは!!と思い、さっそく購入して自宅で書いてある通りにやってみる。

おおおおお!CP/Mが起動した!!!

目の前にあった専用ワープロが、パソコンになった瞬間だった。

 

低価格パソコン文豪ミニ5G

それからというもの、文豪をワープロとして使った記憶がない!

文豪のCPUはV20というもの。

V30は知ってるけどV20ってなに?って方は多いと思う。

V30 = 8086互換、V20 = 8088互換と思ってもらえれば大体あってる。

当時のパソコンと言えばCPUがV30、メモリ640KB、FDD[2HD]x2台で30万以上していた。モニタ込みだと40万超える?!

それが文豪だとCPUはV20、メモリ96KB、FDD[2DD]x1台だったが、プリンターと辞書ROM、液晶モニタがついて、なおかつおまけ(?)にワープロソフトまでついて10万円くらいだった。

しかも資料が全く無い得体の知れないパソコンともなれば、私から見たら「単なるマイナーなパソコン」である。マイナーダイスキーな私が食いつかないワケがなかった。

 

良さげな偶然もいくつか重なった。

それまで使っていたパソコンで、8088上でCP/M-86を利用していた時期があった。

おかげでCP/Mに対しても8088(V20)に対しても抵抗感がなかったのである。

むしろ得意分野が目の前に来た!って感じ。

 

文豪には、とあるキーを押しながら起動する事で、フロッピーディスクのトラック0セクター1からV20コードを読み込む機能があったので、そこにPC-9801で作成した8086コードを書き込み、文豪上で動かしてメモリダンププログラムを作った。

画面に表示された16進数コードをPC-9801のBASICプログラムのDATA文に、手で移し書いて行って自作の逆アセンブラに掛ける…という、恐ろしく効率の悪い方法で解析をしていったw でも当時の自分では出来ることの精一杯だった。

 

その後、同じくパソコンワールド誌にて文豪にMS-DOSが移植される。

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MS-DOSまたはCP/M-86を文豪で動かしたいと思っていた私は「先を越された!」と思ったけど、解析もたいして進んでいなかったので、これはもう仕方ない(^^;

 

その後、文豪といえども10万くらいする機械だったのでポンポンと買うわけにもいかず、ミニ5Gの2年後に発売されたミニ5HGを購入する。そこでMS-DOSを移植するぜと頑張っていた矢先に、同じくパソコンワールド誌で移植記事が出た時には大いに嘆いたw

 

現在の文豪ミニ5

現在、我が家には10台以上の文豪ミニ5が置いてある。

動くモノ動かないモノ、現状ですでにMS-DOSが動いているもの、いつか動かそうと思っているもの、全然別の用途で使おうと思っているモノ、思惑は機種ごとに様々。

そんな中でとりあえず今回は1台のみご紹介。

 

文豪ミニ5キャリーワード

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見ての通りラップトップタイプの文豪です。
横幅30cm、奥行き23cmくらいあり、PC-9801ノートくらいのサイズかも?

 

手に入れたのはここ数年で、当初は全く電源が入らなかった。コンデンサを交換したところ、幸いにして無事に電源が入るようになった。フロッピードライブはベルトドライブでは無かったので、特にベルト交換などなくそのまま動いた。内蔵バッテリーは新品に交換(自作)し、オフラインで動くようになり、最新バッテリーの容量も相まって7時間くらい連続で動くようになった。

 

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広げると、ヒンジ部分が弱いせいか、液晶が傾いてしまう。

これもご愛敬。

 

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この文豪はMS-DOSが動くように設定してあって、バージョンはVer2.11。

メインメモリが96KBと小さいため「動いた」以上の使い方があまり無い。

主な使い道は、素のMS-DOSで何かを試してみたい時に良く使ってます。

MS-DOSが動いてSYMDEBが動くメリットは計り知れない!

 

PC-9801でいいじゃん」ってのは確かにその通りなのですが、こういう意味不明なマシンを、不便さを理解したうえで使うってのが、醍醐味なのかなぁ…なんて思います(^^)

 

他にもご紹介していこうと思っています。

また次回!(^-^)ノ