謎を呼ぶ謎パー PD-7000関連?のファイルを入手!

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PD-7000関連のファイルが!

な……な…なんと!!!!
知人より「PD-7000関連のファイルがあります」という連絡があった!
まさかのPD-7000に関係するファイルが存在するなんて!!

 

私が持っているのは本体のみで、説明書も無ければディスクなどもありません。
ようやく本体内のファイルが見られるようになっただけです。
本体のみでは解析する事もほとんど尽きていて、何かヒントがないかなぁ…と思っていたところでした。

さっそくファイルを送ってもらった!
ファイルは3つ。

SETENV.EXE    54,332
SYSTEM00.SYS    408
SYSTEM01.SYS    131,072

 

何のファイルか想像してみる

そもそも…このファイルはPD-7000上で動くモノ??
そして気になるファイルサイズ。
SETENV.EXEはそれっぽいプログラムに見える。サイズもそれなり。
SYSTEM00.SYSは……SYSという事はデバイスドライバ??それにしてはサイズが小さい。
そしてSYSTEM01.SYSはサイズがデカくて、しかも見た覚えがある数字w
131072という事は128KBぴったり。
ぴったりすぎて逆に気になる。

 

ファイル名から推測してみると…
やっぱりSETENVは、Set Environment でしょうね…。
つまり環境設定関連?
やっぱりPD-7000で動く実行ファイルなのかなー?

 

中身を拝見してみる

まずはいきなり実行してみるよりは、ファイルの中身をそのまま見てみる。
PD-7000でしか動かないのか、それともパソコンで動くのか…。

バイナリエディタでファイルの中身を見てみたけれども…うん、「Run-Time Library」とか「Microsoft」「CASIO」って文字がある。きっと日本語メッセージもありそうだけど、シフトJISを見る適当なバイナリエディタを持ってない…。
仕方ない、作るかw

 

シフトJISとASCIIを抽出するツールをちゃちゃっと作り、中身を拝見!
おお!これは……まさしく環境設定ツールだ!

さっそくUsageが見つかった。

  Copyright (C) 1992 CASIO COMPUTER CO.,LTD. All rights reserved.
  使用法:%s { [infile] | -? }| infile 変更元ファイル
  指定しなかった場合 SYSTEM00.SYS を読み込む

ふむ、コマンド名をそのまま入れれば良さそうな感じ。

 

中身の文字列を見て気が付いたけど、エスケープシーケンスがたくさん使われている。
"[2J"とか画面クリアそのままだし。
ということはMS-DOS汎用の実行ファイルの可能性があるなぁ…。

 

試しに!

メッセージの多くが日本語で書かれているようなので、これはもう起動してみるっきゃない!
PC-9801にディスクを突っ込んで、いきなり起動してみるw

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おーし、起動した!
そしてこの画面を見た瞬間に気が付いた事。
これはPD-7000用じゃないですね。
PD-7000は縦が12行しかないんですが、このメニューの縦はもっとありそう。

そしてこのコマンドは、(Usageにもあったけど)設定したパラメータをSYSTEM00.SYSというファイルに書き出すらしい。
機種に依存していない(日本語表示は必須の)MS-DOS汎用の実行ファイルのようです。

 

設定出来るパラメータ(抜粋) 

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せっかく起動したのだから、どんなパラメータが設定出来るのか見てみる事にする。

 

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まずはCPUクロック。

 1.8MHz、3.6MHz、7.3MHzから選択出来るみたい。
このファイル(SYSTEM00.SYS)で設定されてるのは3.6MHz。
なるほど、クロック数はなんとなく理解した。
CPUの種類が知りたいなぁ…。
先日分解した時に見ておけば良かったと後悔(T-T)

 

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次にメモリ関係。
RAMディスク容量は800KBとなってますが、この前実機を見た時にはもっとありました。
PD-7000自体は1.5MBモデルと2.0MBモデルがあるらしい。
私の手元にあるのは、どうやら2.0MBモデル。

 

そして…謎なのがVRAM枚数という設定。
画面解像度は640x200ドットなので、1枚単色で16KB。
画面の4枚だと64KB。
なるほど、ということはVRAMはメインメモリに置かれている可能性があるんだなー。

そもそも画面の枚数なんてどこに影響があるんだろ??

 

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さらにブート装置設定!
見つかった中で、これが一番嬉しい設定!
ROMから起動(これがおそらくデフォルト)、RAMディスクから起動、ICカードからの起動が設定出来る。
つまりCONFIG.SYSとかAUTOEXEC.BATを独自で設定出来るのかも!
容量さえあればMS-DOS3.3以上も使えるのかなぁ…これは夢が広がる!!

他にも通信設定やら気になるところはあったけれども、とりあえず今は気にしない。

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SYSTEM01.SYSは?

もう1つ、128KBもあるSYSTEM01.SYSというファイルですが、同じように中身を見てみたら…
「KANAKANJ01.02」という文字列がありました。
どうやらこれは日本語変換のプログラムが入ってる気がします。
もう少し見ていくと、ローマ字変換のテーブルが見つかりました(^^;
なるほど、日本語変換にはこのファイルが必要だったのね…。
とはいうものの、SYSファイルだけどデバイスドライバでは無いみたい。
うーん…このファイルは使い方が想像出来ないな…。

 

…結局?

結局、手に入ったファイルは

   ENVSET.EXE   MS-DOS汎用
   SYSTEM00.SYS ENVSET.EXEで設定した項目の保存ファイル
   SYSTEM01.SYS 日本語変換関連

という事らしい。
ENVSET.EXEで作ったSYSTEM00.SYSを、PD-7000本体に送り込む…という事でしょう。
で、その送り込む方法が今はない…と(T-T)

でもPD-7000の構成がちょっと分かったのが嬉しい!
手探りではあるけれども、少しずつ進んでいきます!(^^)

 

また次回!