謎の謎パーの謎すぎる謎

PD-7000でMS-DOSが動いた!

まずは写真をご覧あれ!

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MS-DOSが動いた」というと語弊がありますね。

実際には「メニュープログラムからMS-DOSCOMMAND.COMへ戻る事が出来た」という表現が正しい気がする。

何をやってもメニューから抜ける事が出来ず、なかば諦めていました。COMやEXEファイルが実行されているとしたら、プログラム内部でキャンセルをチェックしなければ、どうやってもプログラムを途中で止める事が出来ないからです。

 

でも、通信ケーブルが見つかったのだからテストしてみなくちゃ…と試している最中に、ひょんな事からMS-DOSへ降りる方法が見つかりました。

 それは…なんと、通信失敗からメニューへ戻るホンの一瞬のタイミングで、CTRL-Cが効くタイミングがあったんです!なんとなく通信を終わらせる目的でCTRL-Cを押していたら「バッチ処理を中断しますか」と聞かれ、へ?終われるの?と半信半疑に「Y」したら、プロンプトに降りられました!

 

PD-7000のMS-DOSは?

ついに起動したMS-DOS

これは期待大です!!

 

肝心のMS-DOSバージョンですが、3.22でした!

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まずドライブ構成について。

AドライブはROMドライブになっていて書き込み禁止。MS-DOSの本体+基本コマンドのみが入っています。全容量はおそらく512KB(数字的には508KBになってる)。もったいない事に、半分以上の容量が空き状態!ここにMS-DOSのコマンドを入れまくってくれたら良かったのに!

ついでにCHKDSKも確認すると、640KBのメインメモリで空きが約550KB。VMAPとかしたくなるけどコマンドがないので残念!

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そしてBドライブがRAMディスク。同じくCHKDSKしてみると、容量は約1.3MBある事が分かる。このドライブは電源を切っても保持されるようになっており、本来であればインストール時に、ここにコマンドをコピーするのでは無いかなーと思う。

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起動した時にはすでに使える状態になっており、別段FORMATする必要は無い(意図的にやる方法もある)。

 

ここからは推測だけど、CドライブはICメモリカードに割り当てられるんだと思う。実物が手元にないので確認する術が無いけれども。

 

Aドライブに入っているファイルは以下の通り。

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AUTOEXEC.BAT
COMMAND.COM
CONFPROC.SYS
CONFIG.SYS
FCOPY.EXE
CALIB.EXE
FORMAT.COM
KANAKANJ.SYS
SYSMENU.EXE
USERMENU.EXE
CHKDSK.EXE

 

この写真を撮っていて気が付いたけれど、DIRに/P(ページ送り時に停止) が指定出来ない。もしかしたら丁度良い行数で止まらないだけかも知れないけど。

 

そして気になるCONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATの中身はこちら。

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CONFIG.SYSで登録されるKANAKANJ.SYSだけど、今のところ漢字変換モードに切り替える方法が見つかってない。漢字変換に必要な辞書ファイルも存在しない事から、もしかしたらちゃんとインストールしない限り使えないものなのかも知れない。

 

各コマンド

AUTOEXEC.BATから起動されるのがUSERMENU.EXE。ROMドライブのAUTOEXEC.BATから呼び出されてしまうのでインストールが済んだとしてもUSERMENU.EXEは立ち上がってしまいそうだけど…?RAMディスクにとあるファイルがあったら終了とかするんだろうか…ちょっと謎い。

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CALIB.EXEはタッチパネルのキャリブレーション。タッチペンがついていた事から「もしかして?」と思っていたのだが、ホントにタッチパネル対応だった。ものすごーく無くしやすそうな場所にあるので、きっと多くのPD-7000でタッチペンが無くなっていたと思う!

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FCOPY.EXEはファイルコピーを行うツール。このツールだけでファイルコピーの全てを担当する。コピーするのは本体←→リモート本体/パソコン/フロッピーディスク、RAMディスク←→ICカードとなる。

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FORMAT.EXE。MS-DOS汎用のフォーマットと違い、どうやらPD-7000専用。RAMディスクとICカードのフォーマットが行える。間違ってもROMドライブを指定出来ない(しても書き込み禁止で戻ってくるだけだと思われる)。

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もうひとつのメニューであるSYSMENU.EXE。上で紹介した実行ファイルも、実際にはこのSYSMENU.EXEから呼び出されるものらしい。ちなみにSYSMENU.EXEを実行するとパスワードを聞かれる。一瞬思考停止になったが、3秒後には「未設定だから0000」としたところ、無事に前に進んだw そういえばパスワードはどこに情報が残るんだろう…。

SYSMENU.EXEを起動すると、プロンプトに戻る方法がない。ちょっと面倒。

 

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ファイル転送が出来るのか?!

HDDがない、フロッピーディスクも無い、ICメモリカードもない…となると、もう心のよりどころはRS-232Cしか無い! 外部との通信するのが専用コマンドになってるのが非常に気になるところだけど、通信を試してみるっきゃない!

 

RS-232Cのケーブルだけど、形状的にはオアシスポケットのモデムケーブルと同じだという事が分かった。形状が同じというだけかも知れないので、そのまま使えないかも知れない。

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写真のように繋げてみた。

モデム←ストレート→D-Sub25ピン←→MPRS-225R←クロス→USB

なんともアクロバティックな繋げ方。

ちなみにMPRS-225Rというのは「サークル Project M.P.S」が開発したハードで、D-Sub25ピンとUSBを繋げてくれるクロスケーブルだ。私はレトロ関係でめちゃくちゃ使っていて、PC-8201との接続でも大活躍してくれていた。

これできっとクロス結線で繋がるのでは…という淡い期待。

 

さっそく通信をしてみる。COPYAコマンドがないのは気になるけど、SPEEDがないのはもっと気になる…。通信速度をさぐるしかないか…と「COPY AUTOEXEC.BAT AUX」とものすごくナチュラルに打ち込んでみたところ……まさかのエラー!

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うむむ…これは…AUXが使えないって事なんだろうか……。

その後、万策尽きてブログを書き始めた…って感じです。

 

とりあえず、今日のところまでで分かったのはここまで。

この先も出来れば解析していきたいけれども、八方塞がりになりそうな気もする…。せめてDEBUG.COMでも動いてくれたらなぁ…orz